第20章 失った信頼
────日下部夢
「どこに繋がってるんやろか・・」
歩く度に、身体の至るところが痛む。
ゆっくりゆっくりと一歩ずつ足を前に進めていく。
あの部屋を出て一本道の廊下をひたすらに歩いた。
所々にドアがあるけど、そのドアに入る事なく真っ直ぐひたすら前に進んでいる。
ひたすら進んで行くと、行き止まりのドアが出現した。
「行くしかない・・」
どこに繋がっているのだろう。
ちゃんとどこかに出れるのだろうか。
そんな不安が頭をよぎる。でも、ここにずっと居ても仕方がない。進まなきゃ・・
ガチャ
光と共に一斉に中に居る者達の視線がこちらへと向く。
「夢!!」
「な~んでこんなとこに居んの?
コートは?双子に脱がされちゃった?」
部屋の中から一番最初に飛び込んで来たのは長い机の両端に、椅子に座っている何人かの人達。
みんな・・
するといきなり、あたしの視界からティキとアレンの姿が見えなくなった。
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