第19章 終わらない地獄
「危ねェー」
鬼のような形相で斬りかかってきた奴を、咄嗟に変化させた右腕で防いだ。
コイツ確か・・拉致った時に一緒に居ためっさ早い包丁使い君だ。
あれ、あの女の子・・もしかして地雷なのかな?
「ブッ殺す!」
「あの女の子の叫び声・・ホント興奮すんだよ。痛がってる顔やイク時の顔も、な?」
やっぱり・・挑発してやろう。
ある事ない事を耳元でつぶやいてやった。
「・・テメェッ・・六幻 二幻とッッ」
ドォオオン!!
血管がこれでもかというくらい浮き出ている包丁使い君。こんな足場なのに、真っ直ぐ俺を見据えているけど・・この状況じゃ攻撃どころじゃねぇだろうな。
扉に続く鍵を包丁使い君へ投げ、少年達から距離を取るように屋根へと飛び移った。
「扉は一番高い所に置いておく。崩れる前に辿り着けたらお前らの勝ちだ。
今度はイカサマな無しだ、少年。」
「ノアは不死だと聞いていますよ。
どこがイカサマ無しですか。」
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