第12章 元帥の元へ
「おい!!おい!!」
咄嗟に心臓に耳を当ててみる。
動いてる・・生きてる・・
イノセンスも首飾りに戻っている。壊されたわけではなさそうだ。
「お前・・何がしたいんだ?」
コイツはノアだ。殺したわけでもイノセンスの破壊でもない。一体何が目的で・・
「別に何も。
それよりアレン・ウォーカーは居るか?」
「アイツに何のようだ?」
モヤシ・・!?アイツに何かあるのか?
「居ないのか・・まあそう簡単には見つからねぇか。
そのお嬢ちゃん殺してないから。可愛かったよって伝えといて。」
「てンめぇええええ!!!!」
ふざけてんのかコイツ!!!!
ぶった斬ってやる!!!!
壁を通り抜けてこの場を去るノア。追おうと屋根に飛び移ろうとした瞬間、マリの声が聞こえた。
「おい・・神田・・」
「・・・・!!」
電灯の方を見た。何かがぶらさがっている。
暗くてよく見えなかった。
電灯の方に足。地面の方に頭。
逆さづりにされ、イノセンスを奪われているデイシャの姿だった。
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