第7章 子守唄を聞かせて
「どこ行ったんやろー・・」
何か物音がしてもいいはずなのに何の音もしない。ただ静かな宮殿の中のような錯覚がする。
ただひたすら歩いている。
先ほどAKUMAの攻撃を受けた時の腕が折れるような感覚で、右腕が痛い。動かしたりはできるから折れてないんだろうと思うけど、痛い・・
アレン達もおらんしAKUMAも見当たらんしここがどこなのかもわからない・・どーしよー・・
「お前に大事なもんは無いのかよ!!」
微かに聞こえた神田の声。きっと大きな声で叫んだからこちらまで微かに聞こえたのか、というような声質。
元気そうで何より・・
神田は治癒力半端ないからな・・
でも神田が何故、あんなに治癒するのが早いのかあたしは真相を知らない。"あの人"の存在もしらないし、結局この世界で大事な事・・あたしは知らずに来てしまったのかもしれない。
「ここらへんな気が・・」
さっき声がした方へ進んでいくと殺気がした。
奥の空間には神田達の姿がある。
その奥にはもっこりと膨らんだ砂。すごい速さで移動しているのが見える。
まさか・・AKUMA!?
「危ない!!!!」
ドブッ
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