第7章 子守唄を聞かせて
────神田 ユウ
”Have a hope 希望を持て”
結界装置に解除コードを打ち込むと、結界がなくなった。
「助けに来てくれたの?」
少女と呼ぶにふさわしい背丈の女の子。怯えるような目でこちらを見ている。
横にはしわくちゃなじじい。フードを被っておりはっきりとは見えないが・・こんな格好で人間なわけない。
人形・・?イノセンスはこのじじいの方か?
「来い」
とりあえずコイツら2人共、ここから遠ざけた方が賢明だな。
2人を両腕で抱き抱え近くの屋根に飛び移る。
AKUMAの相手は勝手に突っ込んで行った奴の責任だ。俺は加勢しない意思をモヤシへ伝え、その場を後にした。
ドドドドドドドド
その間にも凄まじい地響きが鳴る。きっとモヤシか夢が戦っているのだろう。
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