第3章 文化祭 【赤司】
おまけ
次の日…
「いやぁ〜!ゆりちゃん最高だったな〜!
ドレスも似合ってたし!ね!黛さん?」
部活の休憩中に足を伸ばしてドリンクを飲みながら葉山が言う。
「…まぁ、ビビってた割にはいい仕上がりだったんじゃねぇの」
興味なさそうに胡座をかいて座る黛。
「んもぅ!本人がいないからって、
そんな呑気にゆりちゃんの話しないの!」
次の日、ゆりは緊張の糸が切れたのか、珍しく
高熱が出てしまったとのことで休みだった。
「でも、よっぽど緊張したんでしょうね…大丈夫かしら」
心配そうに呟く実渕。
「心配はないよ。熱は既に引いている」
タオルを取りに行っていた赤司が口を開いた。
「念のためにと僕が休ませただけだ。さて、
練習を再開しようか。」
そういえば、と赤司が振り返る。
「一応言っておくが、いくらライブの出来がよかった
からと言って、ゆりに気安く触ったり馴れ馴れしく
接したりすれば…僕が許さないから、覚悟しておくことだ」
思い出したかのように涼しい顔で告げる赤司に、
聞いていた部員全員が戦慄したのだった-…
もちろん、各部活動による出し物の最優秀賞は、
男子バスケ部が圧倒的な投票数で幕を閉じた。