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【デュラララ!】月に叢雲、花に風

第1章 タイムリミット




もう黙っていられない

恥ずかしいとかもうそういう問題じゃねえよ

俺は席を立ち、黒板に書かれた“クラス委員 男子”の横に
“平和島”と殴り書きで付け足した

騒がしかった教室がいっぺんに静まりかえった

でも数秒後には、俺がを好きということを知っている男子から歓声が上がった

「さっすがー!」
「静雄かっけー!」
「頑張れよ平和島ぁ!」

そんな言葉にリアクションする暇もなく、に話しかけた

「俺の方が臨也なんかより真面目に仕事するから。
サポートするぜ、委員長」

は嫌な顔一つしない。

むしろ俺に向けられたそれは満面の笑み。
「ありがとう」
嬉しいはずなのに、何故かもどかしい。


それは頬杖をついてこっちを見てる臨也が不気味な笑顔をしているせいなのか

の満面の笑みに隠れた思いを見透かしてしまいそうだったからなのか







さっき頭に浮かんだ
“卒業したら自然と距離が開く”という事実に動揺したせいなのか。







たぶんそれなんだと思う


2年間も好きで居続けた相手と、いつか何ヶ月も、何年も顔を合わせない日が来るんだ


タイムリミットはあと1年


1年の間に何ができるんだろう

告白して、付き合って、卒業しても理由なく会える関係になる?


到底無理だ
だって、2年間も仲良くしててなんの進展もないくらいだから。

これからも友達で居続けるんだろうな


もう無理と分かってる
でも何も言わずに諦めるのはおかしいと思う


好きだって言わないで諦めるより、言って砕ける方が充分マシだ



好きだって言おう

あと1年、残された時間の間に



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