第4章 3人の休日
「二宮さん、意地悪・・・。」
「君は弱すぎです。」
負けすぎてにらむ私を見て二宮さんは笑う。
さっきから私はまったく二宮さんに勝てずにいた。
「おなかすきませんか?」
「ちょっと。」
「だったら何か作りますよ。」
「台所つかっていいよ。適当に。」
「はい。」
私は席を立つ。
台所は家とは比べ物にならないくらいの広さで。
私は思わず息をのんだ。
「さて、物怖じせずにつくろ!」
しばらくするとチャイム音が鳴り響く。
「はい。あ、相葉さん。」
どうやら相葉さんのようだ。
「ごめん、今日とめてくれない?」
「え、でも。」
「あれ、この靴。」
あれ、もしかして、あがってくるのかな?
私はもう一人分作ろうと準備を始めた瞬間だった。
「なっちゃん。」
後ろから相葉さんの声がきこえた。