第1章 処女を捧げた
本当に忙しいんだろうなぁ。
「よし!」
翔くんが朝までに帰ってくると信じて、オムライスでも作ろうかな。
付け合わせと野菜をカットして、あとは卵でくるむだけだ。
「出来たて食べさせてあげたいな」
夜は課題をしつつ翔くんを待つことにした。
「まだかな〜」
テレビの中では翔くんが生き生きと動いている。
嵐のレギュラー番組…これは一ヶ月前の翔くんだ‼︎
「……」
時計の音だけが虚しく響く。
時を刻む音が無情にも一日の終わりを告げた。
そして時刻は深夜2時。
学校に備えてもう寝てしまおうか。
翔くんは事務所かロケバスの中で寝ているかもだし。
私は寝室へと向かった。