第1章 処女を捧げた
「ない!ない!ないー‼︎」
部屋の隅から隅までくまなく探して、学校行くの諦めたのに、全く何にも出てこない。
「やましいやつとかもなかった…」
翔くんにあっちのけがあっても困るんだけどなぁ。
「んーっ」
大きく背伸びをして、大きなあくびをする。
気付くと時刻は夕方4時。
…お昼、食べ損ねちゃった。
夜ご飯作っても翔くん帰ってくるかわかんないしな。
昨日は仕事を巻いて早かったけど、今日はハードだからなぁ。
私は帰ってくるかすら分からない人の夕食を作るべくキッチンへ向かった。
その間、スマートフォンの新着メッセージを確認するも、そこには翔くんの名前は無かった。