第1章 処女を捧げた
本棚からはみ出た本を整理するため、たまたま手に取った古めかしい本。
「ダイアリー?」
日記?翔くんそんなの書いてたんだ。
…見てもいいかな?ダメかな?
プライベートなこと書いてあるのかな?
恋人でもそこは踏み入っちゃいけないタブー?
仕事の事なら持ち歩いてるメモ帳とかに書いてあるだろうし…
「し、失礼します…‼︎」
バレない、よね。
私は念のためあたりを見回し、ついでに天井も確認した。
壁と床との間にカメラが仕掛けてある…なんて、芸能人でも無い限りあり得ないか。
「どれどれ」
最終チェックを終え、古ぼけた表紙を開く。
「え?」