第2章 ウィリー・ドゥ、故郷へ帰る
こうして、僕らは北平原で昼食をとった。
売ったお肉でトニックウォーターも買ったし。
あんまり、美味しくないんだけどミネラルウォーターになると120円になる。
なのに、トニックウォーターは60円。
この差はでかいぞ!!
「驚かされるぜ……、炭酸なのに、甘くないなんてな」
「ちょっと、美味しくないね……」
「……チッ。俺は飲まない」
「後で飲む用にとっておきなよ」
こうして、僕らはお腹いっぱい燻製肉を食べた。
なんていうか、いつも食べてる物より美味しく感じたなぁ。
自分で材料を取ってきたせいかもね?
「さ、腹ごしらえも終わったし、兎ちゃん達を帰しに行こう!」
その一言で、僕らは立ち上がった。
少しの燻製肉を持って、残しは倉庫に預ける。
だって、このさきで大量に肉が取れるのははっきりしてるしね。
そんなことで、お腹いっぱいになった僕らは順調に北平原、スノップ山道も通り抜けた。
しかも、スノップ山道で頑張ったおかげで、さっきより大量の肉もゲットした。
とうぶん、ご飯に困る事はなさそうだ。
「僕も、さっきの人みたいに料理ができればいいのになぁ」
「ファーマーに転職すると、できるよ」
「へぇー、それじゃ僕はファーマーになるよ!!」
(やっぱり、みっちゃんは料理が好きなんだね)
みっちゃんの生産好きを再確認しつつ、僕らはノーザリン岬の端っこを目指す。
そこまで行ったら、ゴールだ。
僕らは、バウのように襲い掛かってくるホワイトファング達を倒しながら、先に進む。
普通の肉はもちろんのこと、上等な肉もいっぱいとれて、気分は上々。
でも、ゴールが近くなるにつれ、ウィリー・ドゥ達が寂しそうにしてる。
みっちゃんも、ちょっと寂しげにウィリー・ドゥを撫でてる。
そして、僕らは燻製肉を食べて体力を回復しながら、無事目的地に到着した。
「――兎ちゃん達、これでお別れだね……」
「……!!!」
ウィリー・ドゥ達は、泣きながらウィリー・ドゥスタンプをくれた。
そして、4匹とも玉に乗って、別れを告げていった……。
「また、向こうに行けば会えるかな……?」
「うん、きっと会えるよ!」
「そうだね……!!」