第1章 ようこそ、ECOの世界へ
何故、こんな場所へ来てしまったんだろう?
僕は、吠えてくる犬に囲まれながら、頭を抱えていた。
それは、確か数時間前の事。
いつものように、飛行機で買い物へ行こうとしていた時だった。
続いていた僕らの物語が消え、気がつけばこの場所に居た。
そこで、少し考えた。
もしかすると、作者の安売り蜜柑が歴史修正主義者に魅入られてしまった結果なのかも、と……。
つい最近、安売りオレンジがパソコンのOSを入れなおしたおかげで、ECOをプレイ中にブラックアウトしなくなったと喜んでいたな、と思いました。
どうやら、僕らは作者のご都合主義な条件が重なり、この世界に来たらしい。
「何処の世界なんだろうね」
そう言いながら、みっちゃんは辺りを見渡す。
周りには、ソーダ色の丸っこい変な生き物が「ぽよんぽよん」と音を立てて歩いている。
しかも、自由気ままに昼寝をしたり、慌てている僕らを見て可愛らしく小首をかしげているときた。
果てしないくらい、のどかな風景が広がっている。
(のどかすぎて、眠くなりそう……)