第6章 君の隣
「遠回りさせちゃってごめんね。送ってくれてありがとう。」
「いえ。俺も久々に楽しかったです。サスケとも過ごせましたし。」
さなさんは「そっか。良かった。」と笑いながら頭を優しく撫でてきた。
心地いいな。とは思ったが一応男としてのプライドがある。
「子ども扱いしないでください。」と少しムッとした顔をすると今度は乱暴に髪をわしゃわしゃとされた。
「ははっごめんごめん!サスケくんにもよろしくね!おやすみ。」
さゆさんはいたずらっぽく笑いながら手を振り、ドアの中へ消えていった。
「…おやすみなさい。」
自然と笑みがこぼれる。
あの笑顔を曇らせたくないな。
自分の為にも
大切な人たちを守る為にも
もっと強くなろうと改めて心に誓った。