第4章 決意
さゆがオレのことを考えてくれてることはわかる。でもオレだって譲れない。お互い無言になってしまった。きっとどちらも折れることはないだろう。
はぁーと大きなため息をつく。
「…じゃあ、俺は絶対に認めない。お前が誰かと組むまで、どんなに強くなったって俺は認めない。だから、だからどうか、頼むから、死ぬなんて言わないでくれ。」
「………はい。」
「じゃあ…」
すっと肩から手を離し、さゆに背を向け歩き出す。
「カカシさん……!ごめんなさい…、ありがとうございます!!!」
こんな時にもお礼を言うのか。
振り返らず手を振った。
ここからだった。
少しずつ、俺たちはギクシャクしていく。
さゆが暗部に入隊してから、お互い忙しくて会う時間がめっきりと減ったのもある。
ほとんど挨拶と軽い会話だけの関係が続いてから2年。
さゆは再び小隊での任務に就くことになる。
でもそこに俺の姿はなかった。