第3章 無駄な力
落ち着かない……早く戻らないと…
今日はさゆの班がはじめて野外任務に出る。任務中、ずっと気になって仕方なかった。
手っ取り早く済ませると火影邸へ急ぐ。
「おぉ、カカシ、お疲れ様。」
「さゆの班は?!」
「?あぁ、まだ帰ってきてないのぉ。他里の忍が出入りしてるらしい場所の把握だけだっと思うんだが…」
「…っ!」
慌てて門の方へと駆け出すと後ろから「カカシ!」と叫ぶ声が聞こえたが当然構っている暇はない。
阿吽の門の前まで来ると意識を集中させる。さゆのチャクラを感知しそちらの方へ駆け出した。幸いそんなに離れているわけではないようだ。
杞憂であってくれ。
さゆのチャクラを感じるということはまだ生きていると言うことだ。
だけどおかしい。
強すぎる……。
普通にしていたらこんなに感じることはないはずだ。ともなれば戦闘か治療でチャクラを発しているということだ。
血の香りが漂ってくる。
木を蹴る足に力が入る。