第12章 小休憩
>いつかのウェディング(サスケ)
『私2年後にイタチくんを探しに行こうと思ってるの。だからサスケくんには今日から家事を叩き込みます!』
そう言われた時はひどく驚いた。
イタチを探しに行くことも、家事を叩き込まれることももちろんだけど、それを高らかに「宝くじが当たりました!」みたいなノリで言ってきたから。
正直いろいろと嫌だったしモヤモヤした。
姉さんと居るのは心地が良かったし1人になるのは少し、怖い。何よりいなくなる理由がイタチなのが気に入らない。
でも、そもそも姉さんは血の繋がりもない赤の他人だ。
そんな姉さんと俺を繋いでいるのがイタチだと思うと、また沸々と、煮え切らない思いがこみ上げる。
まぁ、そんなことは置いておいて、家事を実際にして見てどんどんと気づくことがあった。
「姉さん、砂糖と塩のビンまた間違えてる。」
「姉さん、洗剤は?えっ?これ?これ柔軟剤だよ!また間違えて買ってきたの?」
「姉さん!!!弁当キャラ弁にするのやめてってば!!!もう明日からは俺が自分で作るから!あと使った弁当箱だして!!」
この人、すごく大雑把だ……
「うへぇ〜サスケくん、なんかもう小姑みたい…」
「姉さんがだらしなすぎるんだよ。」
2人で洗濯物を畳みながらのそんな会話。
あ、また服ウラッ返しのまま畳んでる……
「姉さん、服、ちゃんとひっくり返してよ」
「いーじゃん。着るときどうせ直すんだから。」
「そういう問題じゃない。」
姉さんがはぁいとダラダラ服を直す様子をジッと監視していたら突然その人は、「ふふっ」と笑った。
「…なんだよ」
「いや…ふふ、サスケくん、いい旦那さんになるだろうなぁって」
育メンになるんだよ、とイタズラっぽく笑う姉さんに一瞬思考が止まった。