青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第7章 確信した
背は…一般的に見れば(ここ重要!)、高い方だと思う。
長い前髪で左目は隠れていて、それでも雰囲気から彼がイケメン、と呼ばれる部類に入ることは分かった。
ただ、ここの生徒でないことは確かで、私服だし、こんな人見たこともない。
「そんなに警戒しないでくれ。ただ案内を頼みたいだけなんだ」
「はあ?案内?」
ますます怪しい。
「Yes。俺は氷室辰也。二学期からここに編入するんだ」
「へ?あ、ああ。転校生?」
私が問いかければ、その…何だっけ。
氷室さん?はニコリと微笑み、頷く。
「それで学校の下見ってわけ?わざわざ?」
「そう。だから案内をお願いできないかな」
お願いできないかな。って。
イケメンにお願いされて、女であれば誰でも「はい」と答えると思うなよ?