青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第3章 キライだ
すると、ゴリラが割れてる顎を触りながら「うーん」と唸る。
「そう簡単な話じゃないんじゃよ。元々うちの部はマネージャーは募集しとらんかった。じゃが、枝尾は特別。その理由くらい自分でわかるじゃろう?」
「……」
私が『無冠の五将』世代一の優秀なマネージャーだったから。
去年の私の入学式の日に、私の顔を見知ったバスケ部の先輩方に連行され、強制的に入部させられたことを思い出す。
「だからのぉ…もしマネージャーを勧誘するとなれば、枝尾と同等かそれ以上の…帝光の藍川か桃井くらいしか…」
「オイ!馬鹿!!」
「ん?あ!!」
「もう一秒でも早くジャングルへ帰るアル!!」
「…いいんじゃない?事実だし」
私の地雷を踏んでしまったことに慌てふためく三人を、私は真っ直ぐに見据えた。