青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第3章 キライだ
だが、今日もサボればそろそろ監督から大目玉を喰らいそうだし(いや、正直いつも喰らってる)、監視役の劉まで(いつものように)怒られるだろう。
「今日は行きますよ。行けばいいんでしょ?行けば」
「相変わらず言い方は腹立つけど、サボる気がねーならいいわ」
福井ちゃんは、この一年で私の気まぐれさにもこの態度にも慣れたのか、ハハッと笑う。
「でも、顔合わせが終わったら帰ってもいい?」
「ダメに決まってんだろ。今日から紫原も練習に参加するってんのに、鈴佳が居なくてどーすんだよ」
「その紫原が居るから嫌なんだけど」
「なんじゃ。まだ拗ねとるんか、枝尾は」
「朝からずっとこんな調子アル」
三人は「はぁ…」と溜め息をつくが、私の知ったこっちゃない。
兎に角嫌なものは嫌。
顔も見たくない。
だから帰る。
それが私のポリシーだ。
「兎に角!今日は絶対にダメだ」
「どーしても?」
「どーしても。そもそもマネージャーは鈴佳一人だろーが」
「んじゃマネージャー勧誘でもすれば?」
そうしたらもっとサボりやすくなるわけだし、怒られることも減るだろうし。