青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第6章 神様って
ん?怒られてる二人は今一体何をしているのかって?
それは…昨日の練習終了後まで話は遡る。
「スタメンのお前たちが赤点とはどういうことだ!特に岡村!お前は主将だろーが!!」
追試の件を聞いた雅子ちゃんは、愛刀を振るい大激怒。
その翌日の今日から追試当日までの間の部活。
アゴリラと劉は、練習を目の前にステージにテーブルを並べ、二人で勉強会だ。
傍から見れば、ホントにダサい。
「ホント馬鹿」
赤点をギリギリで回避した私が言えた義理じゃないが、ホントに馬鹿だと思う。
そんなことを考えながら、私は部室へ向かい、昨日届いたばかりの真新しいリングを持ち上げる。
「おっも…」
遠くから見れば小さく見えるリングだが、こうして間近で見れば中々大きいし、重い。
くっそぉ…紫原め。
お前が壊したんだから、自分で取りに来いよ。
私はか細い(はず)の肩に、重いそれを掛けて、再び体育館へ戻った。
「監督。持ってきました」
「ああ、すまないな。紫原に渡せ」
「はいはい。それと、今日はもう疲れたんで帰っても…」
「何か言ったか?」
「何でもありまセン」
ちくしょー。
ここ最近、毎日部活に出てるよ。私。
一か月も休まずに部活なんて、高校初なんじゃない?
ま、テスト休みも挟んだんだけどさ。
「紫原。はい」
「わあ、枝ちん。ありがとー」
「もう壊さないでよね」
「んー。気を付けてみるー」
コイツ…!
全く反省の色が見えない!!