青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第6章 神様って
だけど…やっぱ辛い片想いだからだろうか。
ほんのり寂しさを感じさせる。
いつかの劉みたいな顔…。
「そーゆー話なら劉にしなよ。劉も辛い恋愛してるみたいだし」
「え゛!?枝ちん、何したの!?」
「は?」
何故そこで私が出る。
え、もしかして何か言っちゃダメなこと言った?私。
てか、劉の恋バナ自体、なんかタブーなわけ?
「劉ちーん。お互い苦労するねー」
「?何のことアル」
話についていけない私を置いて、紫原は前を歩いていた劉の元へ行ってしまった。
「……」
ま、私に恋バナすること自体、まず無理なんだけどね。
そーゆーの全く分かんないし。
別に今まで彼氏が一人もいなかったわけじゃないけど、その…なんというか…。
誰かを一途に想う、という感覚がまだ分からない。
歴代の彼氏も、向こうから告白してきて、面倒になってきたらこっちからサヨウナラ。ってのばっかだし。
こんな私が深く考えること自体が無駄だ。