青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第6章 神様って
いやいや、え?
アンタ、さっきそうお祈りしてたんじゃないの?
「紫原?」
「なーにー?」
「アンタ、さっきのミサで何祈ってたワケ?」
戸惑いを隠せず、私が問いかける。
すると、今度は紫原がキョトンとした顔を浮かべる。
「何って…お祈りなんてしてないよー?」
「は?いや…だって…」
寝てなかった…はず。
寝ずにあんな一生懸命に祈ってた。
お菓子関係以外で、この紫原が…一体何を?
「んー。しいて言えばー…懺悔?」
「懺悔だぁ?!」
「紫原がか!?」
「鈴佳!今すぐ体温計を持ってくるアル!!」
「わ、わかった!!」
「ちょっとーマジ失礼だしー」
紫原の答えを聞いた私たちが、「具合でも悪いのか?」「何か変なものでも食べたのか?」と慌てだすと、紫原はムッといじけた顔。
「だってよ…あのアツシが、だろ?そりゃ驚くわ」
「お前にも懺悔する心があったアルな」
「一体、何を懺悔してるんじゃ?」
アゴリラが問う。
私たちは、紫原がどう答えるのか。と全員がまじまじと紫原の顔を見た。