青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第6章 神様って
まだかな。とチラッと目を開けると、流石は巨人軍団バスケ部。
その頭は下げていても、一つ飛び出している。
2m三人の姿など、すぐに分かった。
「目をお開けなさい」
そう言われて、私たちは全員頭を上げた。
「(ん?)」
顔をあげたはずなのに、いまだ下がっている頭が一つ。
下げていても、それが誰なのかはすぐに分かった。
紫原だ。
寝てるのか?と思いきや、それから少しすると、その頭は上がる。
「(寝てない…?)」
ともなれば、一体何をそんなにお祈りしているのか。
この学校の中で一番信心薄そうなのに。
てか、神様とか全く信じてなさそうなのに。
ついさっきまでミサの存在自体忘れてたのに。
なんか…というか、かなり意外すぎて本当にビックリ。
「(ま、どーせ『いっぱいお菓子が食べたいです』とかでしょ)」
その時の私は何も気に留めなかった。