青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第6章 神様って
兎に角、劉は一週間後に追試。
もし、そこでまた合格点を取れない。となると、夏休みは補習。
IH出場も危ぶまれる状況に置かれている。
「あらー?劉ちんと枝ちんだー。こんなとこで何してんのー?」
廊下を歩いていると、前方から紫原。
相変わらず、両手にはお菓子。
廊下を歩きながらお菓子を食うな。
「体育館に行ってんの」
「体育ー?のわりに制服のままじゃーん」
「何を言ってるアル」
私と劉は「コイツ、馬鹿か?」という視線を紫原に向けた。
「今日は全校ミサの日じゃん。ほら、何とか記念日の」
「えー?そーなのー?あー。だから教室、人少なかったんだー」
「鈴佳。コイツ、もうダメアル」
ここ陽泉高校はミッション系の学校と言うこともあって、月一のミサ(学年別)。
六月の何とか記念日には、どこぞのお偉ーい神父様を招いて、ありがたーいお話を聞かねばならない。
今日はそのありがたーいお話を聞かねばならない日だ。
まさかそれを把握してないなんて…。
とりあえず、そのネジの緩い頭をどうにかしろ。