青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第6章 神様って
テスト週間を無事終え、順位が貼り出された今日この頃。
私は何とか苦手の英語も赤点を回避し、追試を免れた。
順位は…特に良くもなく悪くもない、真ん中よりほんの少し上。
だが…。
「…劉」
「……」
隣を歩く私の呼び掛けに、返事すらしない劉。
まあ…なんせ劉は、現代文、日本史で赤点を取ったのだから。
「前にも言ったけどさ…何で日本史選択にしたの」
地歴科目は、一年次に地理、世界史、日本史をやった上で、二年次からは三つのうちから一つ選ぶ、選択科目。
私は英語とかカタカナが苦手だったから、当然日本史を選択した。
それはいい。
が、何故か日本語がイマイチな劉まで日本史選択に。
「わざわざ苦手科目を選択する意味が分かんない。現に赤点だし」
「それは…」
劉はモゴモゴと答えを濁らせる。
必修の現代文で赤点なら、まだ致し方ないだろう。
だが、自らの選択で赤点なんて、馬鹿だ。