青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第5章 寂しそう
このメンバーで居られるのも、もう半年ちょっとで終わり、か…。
「アゴリラも受験するアルか?」
「当たり前じゃい!それとアゴリラは止めろといつも言っとるじゃろ!」
「え?アゴリラ…大学受験はゴリラの知能テストじゃないんだよ?分かってる?」
「枝尾。今の聞いておったか?」
「諦めろ、岡村。お前は人間にはなれねぇ」
「もう嫌じゃ!何、このチーム!!人間になりたーい!」
「オイ、どこからパクッてきた」
皆でハハッと笑いだす。
バスケなんて嫌いだけど…このチームは嫌いじゃない。
寧ろ、本当に居心地がいい。
紫原のことも最初の頃は毛嫌いしてたけど、今では何だかんだで可愛い後輩に思える。
あの頃、欝ぎ込んでいた私が、不完全でも、ここまで立ち直れたのは、案外このチームのお蔭なのかもしれない…多分。
きっと。
認めたくはないけど。