青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第5章 寂しそう
振り返ると、教室のドアのところに立っていたのは、福井ちゃんとアゴリラ。
「勉強会か…感心じゃのぉ」
「赤点とったら追試アル」
「IH出場も危ぶまれんだからな。しっかりやれよ」
劉の顔からは先程までの表情は消え、教室の中へ入ってくる二人にいつもの顔を見せていた。
そんな劉に少しばかり違和感を感じながらも、私も歩み寄ってくる二人に目を向けた。
…ホント、この二人。
私たちのこと好きだよね。
いっつも教室にやってくるし。
「アゴリラと福井こそちゃんと勉強してるアルか?」
「ナメんな。俺らこれでも受験生だぜ?」
「あ、そっか…そう言えばそうだったね」
いまはまだ部活に参加してるけど、二人とも三年生で、もう立派な受験生なんだよね…。