青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第5章 寂しそう
そのまま皆でコンビニへ寄ってからの帰宅コース。
少し前までは四人だったのも、最近ではお馴染メンバーに紫原も加わり、同時に帰宅コースにコンビニも加わった。
「劉ちんって、ホント枝ちんのお世話係だよねー」
「毎日女王様の世話するのも大変アル」
「どーゆー意味よ」
誰がこんなお世話係。
一年の時からクラスも部活も同じで、何をするにも常に側にいる劉。
懐いてんのはそっちでしょ。
「大体、髪の件は福井ちゃんのせいじゃん。身長変わんないんだから撫でんの止めてよね」
「お前こそどーゆー意味だ、コラ。俺の方が高いだろ」
「たかが8cmでしょ」
「鈴佳、表出ろ」
「臨むところよ」
「コラ、二人ともやめんか」
「「アゴリラは黙ってろ!!」」
バチバチと睨み合う私と福井ちゃんの間に入ったアゴリラに、私たちが声を揃えて言うと、アゴリラはいつものようにシクシクと泣く。
「わしの味方はこのチームにはおらんのか…」
「動物園に帰ればいるんじゃなーい?」
紫原は、一応慰めているつもりなのか、肩をポンと叩く。
だが、言葉に悪意を感じる。