青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第5章 寂しそう
10cmも身長変わらない人から撫でられると、妙に腹立つな。
「枝ちん、髪の毛ボサボサー」
「私のせいじゃないから。ってかアンタまで撫でるな」
「ほら…こっちに来るアル」
私がムスッとした顔をしていると、劉が手招き。
劉は、こうして私が福井ちゃんに髪をグシャグシャにされるたびに髪を梳いてくれる。
「劉は枝尾の母親みたいじゃな」
「うるさいアル。アゴリラ」
「だから!ゴリラは止めんかい!!」
「実際ゴリラなんだから仕方ないじゃん」
「枝尾!!」
劉と私のアゴリラ弄りはもはや定番だ。
何かしらゴリラ語で言い続けるアゴリラを無視しているうちに、劉は私の髪を整え終える。
「できたアル」
「ありがと」
私の髪もいつも通りに戻ったところで、私たちは全員ミーティング室を出た。