青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第5章 寂しそう
言うと思ってたよ!馬鹿!
アンタがそんなしおらしくなるわけないってわかってたよ!
『うちの監督がクソなんだよ』
「アンタにだけは言われたくないと思うけど」
『大して使えもしねー三年ばっか試合に出すんだぜ』
「…そう言えば去年もそんなこと言ってたね」
私は「何で負けたの?」と去年の今の時期も同じことを聞いた。
その時、真は監督の采配ミスと言っていた。
『だからさっさとご引退願おうと思ってな』
「へぇ…じゃあ、わざと負けたんだね。ん?それでも采配下手の監督は残るんじゃないの?」
『そっちももう手は打ってある』
もう手は打ってある。
真の言葉に、私はもはや呆れ顔だ。
「まーた何か企んでんの?」
『ふはっ酷い言い草だな』
酷いも何も、事実なんだから仕方ない。