青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第22章 エピローグ
すると、卒業生のあちこちから「その通りだ!」「お前の気持ち、よく分かるぞ!」なんて声が上がり始める。
「うぉぉぉぉ!心の友たちよー!」
…オイ、そこのくそゴリラ。
私の涙を返せ。
しかも、盛大なるこの卒業式で私の名前を堂々と出すな。恥ずかしい。
それよりも、こんな奴が今まで私たちの主将だったのか。と思うとそっちの方がよっぽど恥ずかしい。
私に隣の劉、氷室は唖然として、半眼で目の前の惨状を見ていた。
そして、このカオス的状況は、バスケ部監督の雅子ちゃんが竹刀でアゴリラを退場させるまで続いた。
「まぁ、うちはこんなモンだよねー」
全てを見届けていた紫原が、欠伸と共に小さく呟いた。
後方から聞こえてきた声に、私と劉は顔を見合わせて笑いあった。