青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第22章 エピローグ
――― 私の中学時代をあやまち、と言うのなら。
きっとそれは、自分本意で周りを見ずにバスケをしていたことだろう。
目の前のチームメイトではなく、ずっと先のあの二人ばかり目に映していたことなんだろう。
それに気づかせてくれたのは。
私に己のあやまちを気づかせてくれて…それさえも受け入れてくれたのは。
紛れもない、今隣に居るこの人。
今までもずっと側にいてくれた劉。
辛いときも、苦しい時も、嬉しい時も……ずっと私の側に居続けてくれた。
劉だけじゃない。
バスケ部の皆だってそうだ。
これから先も。
きっとこの先も。
私たちは。陽泉高校バスケ部は。
続くこの道を共に歩んでいける。
それは、今こうして心から笑ってられる私自身が証明している。
笑い声に包まれる広い講堂の中。
そんな気がした。
END.