青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第21章 側にいて
……鈴佳の?ドラマみたいな?告白…?
福井ちゃんは携帯を操作する。
『りゅ、劉ーーーっっ』
福井ちゃんの携帯から、私の悲鳴に近い叫び声が聞こえてきた。
ここで漸く私はハッとした。
これは……さっきの私の声じゃん!!
「ちょっ…!福井ちゃん!?と、と、撮ってたの!?最初から!?」
「おう。バッチリだぜ」
「け、消してよ!!」
なんてことをしてくれてんだ。
マジでふざけんな。
誰のせいでこうなったと思ってんだ。
私は劉から離れ、福井ちゃんの携帯に必死に手を伸ばした。
が、その携帯は私の手に渡る前に、紫原の手の中へ。
「ダメだよー。福ちん、後で送ってねー?」
「勿論だ」
「俺にもください」
「当たり前だろ?」
「当たり前じゃない!止めてよ!!」
ピョンピョンと跳んで紫原の手から、なんとか携帯を奪おうとするも、なんせ相手は進撃の紫原。
届くワケもない。
くっそぉ…最悪だ。何で私がこんな目に…!!
これで暫くは冷やかしの的でしかない!!