青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第21章 側にいて
私たちの視線に気づいた福井ちゃんは「あはは…」と苦笑いを浮かべた。
「お、おめでとう!良かったじゃねーか」
「「……」」
「劉、鈴佳。やっとくっついたんだね、おめでとう」
「「……」」
「お幸せにー」
「「……」」
「くぅ…何故じゃ…またわしの周りにリア充が…」
「「……」」
まさか。
まさかとは思うが、コイツら見てた?
最初から?全部?
私と劉は抱き合ったまま、半眼で四人を見つめた。
「し、心配すんなって!鈴佳のドラマみてーな告白なら、ちゃんとムービーに収めてっから!」
無言で見つめる私たちに、福井ちゃんはいい笑顔で言う。
その手には携帯。
と、ここで私の思考はまたもや止まる。