青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第21章 側にいて
勿論、日本語で言われても分からないであろう二人は、頭の上に「?」を浮かべて首を傾げる。
「鈴佳…さっきから何を言ってるアル」
代わりに劉が答えた。
答えた、と言うよりは、劉も私が言ってる意味が分かってない。と言ったみたいに。
私は涙でぐちゃぐちゃの顔で劉を見上げ、声を荒げる。
「何って…劉、この人たちに中国に連れ戻されんでしょ!?」
「は?」
「『は?』じゃないよ!劉の留学期間が終わったから、強制的に連れ戻れちゃうんでしょ!?」
「何のことアル」
キョトンとした顔で劉は私を見つめた。
そして、目の前に居る二人を指さしながら衝撃の一言を発した。
「この二人はワタシの父と母アル」
「は!?」