• テキストサイズ

青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】

第21章 側にいて




「劉偉?她誰?(劉偉?彼女は誰だい?)」


見つめ合ったままの私と劉の間を。

沈黙を切り裂くように、劉と一緒に居た二人の中国人が劉に問いかけた。

すると、劉はハッとして「え?あぁ…」と声を漏らして、その人たちに向き直った。


「她是枝尾鈴佳。是籃球部的経理、我的朋友(彼女は枝尾鈴佳です。バスケ部のマネージャーで私の友人です)」

「那樣嗎(そうか)」


中国語で会話をされて、何を言ってるのか全くさっぱり分からなかった。

が、私はここへ来た当初の目的を思い出し、劉とそのその人たちの間に入る。

年は…40代くらいだろうか。というくらいの叔父さんと叔母さん。

私は目の前の二人を思いっきり睨んだ。


「劉を連れてかないでよ!別にちょっとくらい、いいじゃん!!留学期間なんて伸ばせるでしょ!?私には劉が必要なんだからね!!私から劉を奪わないで!!」


どうせ通じないとは分かっているが、なんせ私は日本語しか話せない。

分かってはいるが、私は必死に目の前の二人に訴えかけた。

/ 463ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp