• テキストサイズ

青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】

第21章 側にいて




すると、紫原が福井ちゃんから私の体を奪い取り、私の胸倉をつかんだ。


「ちょっ…むらさ…」

「いつまでそーやって意地張ってんの?」


紫原の顔はすぐ目の前にあり、凄く怒っていることがよく分かった。

こんな顔…WC以来だ。


「好きなんでしょ!?何で素直に『好き』って言わないの!何で素直に『行かないで』って言えないの!」


ちょっと…止めてよ…。

たった今蓋したばかりなんだから。

開けようとしないでよ。

紫原の目に映る私の顔は、今にも泣き出してしまいそうに歪んでいた。


「好きな人が自分を見てくれてることって、普通は有り得ないんだよ!?好きな人が当たり前に側に居てくれることって、すっごく幸せなことなんだよ!?まだ間に合うかもしんねーのに、何でもう諦めんの!?」

「!」


その言葉の数々は、とても重みがあった。

きっと、紫原が言うから余計なんだろう。

諦めは付いた。とは言っても…きっとまだ心のどこかでは、藍川のことを想ってるから。

/ 463ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp