青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第21章 側にいて
数日が経ち、新制陽泉高校バスケ部は新チーム初の公式戦、新人戦東北大会を優勝で飾った。
そして、翌日の今日は練習は休み。
代わりに反省会という名のミーティングだ。
「まだ新チームってのはあるけど、まだ連携が上手く取れなかったように見えたかな。それと…準々決勝戦での気の緩みも気になった…特に紫原!」
以前なら面倒臭がっていた、第三者マネージャーからの気づき。
今では率先してやっている。
私に指を指された紫原は、むぅっと口を尖らせながら眉間に皺も寄せる。
「えぇー?また俺ー?」
「枝尾の言う通りだ。お前はもう少し集中力を付けろ。全国大会ではあまり見られないが、地区大会では気の緩みがよく見受けられる」
「雅子ちんまでー」
「監督と呼べ!!」
「いだっっ」
いまだに雅子ちゃんと「監督」と呼ばない紫原を、雅子ちゃんは竹刀でいつものように叩いた。
だからいい加減学びなって。
私でも声には出してないんだから。
「明日からは、連携重視のメニューに重点を置くことにしようか」
「荒木先生」
氷室がクスッと笑い、上手く纏めようと言った。