青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第20章 流れ星に
ちょっと前までは、絶対にこんなことはしない。
どちらかと言えば、紫原と一緒になってサボる方向へ向かっていた方だろう。
いつの間にか。
部活に青春を懸けるマネージャーになったなぁ…なんて我ながら思う。
前よりも。
随分と逞しくもなったとも思う。
「お。そーいや」
ルンルンの私と嫌々の三人が歩き出すと、後ろの方から福井ちゃんが何か思い出したように言った。
「今日って、オリオン座流星群の日だよな?」
「そー言えばそーじゃったな。ニュースで言ってた気がするわい」
「「「「オリオン座流星群?」」」」
寮住まいの私たちは、朝のニュースなんてほとんど見ないに等しい。
私たち四人は、全員で声を合わせて首を傾げた。
「そうそう。今日の十一時がピークなんだと」
へぇ…と興味もさほどないように、私たちは声を漏らした。