青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第19章 蓋をした
私が半ば呆れた様子で言うと、紫原は首をブンブン振って否定。
「藍ちん、イギリスに留学するんだって…一人で」
切なそうな顔をして言う紫原。
それに対して私は、と言うと。
「ふーん…良かったわ。これで私の敵が一人減るってことなワケだ」
洛山の戦力もそれなりに落ちそうだね。と付け加えながら冷たい対応。
紫原は、捨てられる寸前の子犬のように顔を歪ませて、私を見た。
「い、いいの!?藍ちん、行っちゃうんだよ!?」
「私が知ったことか。行って欲しくないんだったら『行くな』って言えばいーじゃん」
「俺が言っても聞かないの!」
「私が言えば行かないとでも思うのか、アンタは」
「思わないけど!」
私の肩を掴んで、ブンブンと揺らしながら言う紫原。