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青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】

第19章 蓋をした






「枝ちーん!!」


年も明け、新チーム体制になってから一週間。

体育館へ入ってくるなり、私の名前を呼びながら何やら喚いているのは紫原。


「うっさいなぁ…何?お菓子なら今は持ってないよ」

「ちげーし!反逆者!反逆者が居んの!!」

「はあ?」


一体何の話?

いきなり「反逆者が居る!」なんて言われても、誰が反逆者なのかも一体何の反逆者なのかも、さっぱり分からない。

私は紫原を訝しげに見た。


「アツシ。だから違うと言ってるだろ?」


溜め息をつきながら紫原の後ろに続いてきたのは氷室。

その隣には劉も居る。

この流れからすると、紫原の言う反逆者は氷室なんだろうけど…何で氷室が反逆者?


「だって俺!室ちんと藍ちんが知り合いとか聞いてねーし!つか、電話するほどの仲だとか知んねーし!」

「だからそれは…」

「言い訳なんて聞きたくない!枝ちん、反逆者だよ!!追放!追放!」

「……」


目の前で繰り広げられる仁義なき言い争い。

私はワケが分からず、ただ目を半眼にしてその様子を見ていた。

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