青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第18章 良かった
私の目に涙が浮かんでくる。
「オイ…それ以上泣くと、いつまで経っても腫れが引かねーぞ」
「泣いて…っだいぼん…っ」
「泣いてんじゃねーか」
私って、こんなに涙脆い子だった?
泣くのは負け、恥。
そう思ってきたはずの私だったのに…こんなにも涙が次々と溢れだしてくる。
これも全部…劉のせいだ。
「わ、わだじ…ずっと、兄貴に…認められだくで…兄貴に憧れでだがら……!兄貴は、わだじのごと…嫌いかもしんないげど…!」
何でも完璧にこなす兄。
ずっと私の憧れだった。
嫌われてても、たった一人の兄だからこそ…私のことを妹だと認めて欲しかった。