青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第18章 良かった
今吉さんにも、劉にも。
「もっと周りをよく見ろ」「周りを認めることから始めろ」と言われていた。
「私…周りのこと認められてるかな…認めてもらえてるかな…」
認められたい。
私を必要としてほしい。
少し前までの私は、ただそればかりだった気がする。
でも、それじゃダメなんだって…今やっと気づけた…かも。
「陽泉はいいチームだと思ったよ。互いをちゃんと認め合えてる…それは鈴佳も含めて。ただ、昨日負けたのは、相手の誠凛の方がそれに加えて信頼関係もあったってだけだ」
だから。と兄貴は続けた。
「次こそは勝てるんじゃねーの?」
兄貴にそこまで言ってもらえるなんて思いもしなかった。
今更だけど、昨日の悔しさがまた蘇ってきて…だけど、二年前のあの敗北とは違う、潔い悔しさ。