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青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】

第18章 良かった




「んで、何でお前はここに居んだ?」


私と向い合せに座る兄が、早速本題に入る。


「だから、兄貴に…」

「それはさっき聞いた。俺は何でお前が俺に会いに来たのか、って聞いてんだよ」

「……」


特別「あれが話したい」「これが話したい」とか、具体的な話を考えてきたワケじゃない。

ただ、久しぶりに兄の顔を見に来ただけ。

でも、そんなことを言えば、目の前の私を毛嫌いする兄は怒りだすだろう。

どう答えようか悩んで黙り込んでしまった私。

そんな私を見て、兄は盛大な溜め息をつく。


「はぁ……とりあえずこれでその目、冷やしとけ」

「っ」


兄は、飲み物を一緒に持ってきていた氷水のグラスを私の目に押し付ける。

強引、と言うか…乱暴、と言うか…。

血のつながった妹なんだから、少しは優しくしてくれてもいいじゃないか。

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