青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第18章 良かった
*
電車を乗り継ぎ、やってきたのは兄の大学。
と、そこまではいいのだが。
「(えぇ…どーしよ…)」
大学の大きな校門。
私はその前をうろちょろするだけで、いまだ中へ入ることができずに十分が経過してしまった。
「(何も考えずに来たけど…今って冬休みだよね?てか、これ勝手に入っていいワケ?)」
年末と言うこともあって、人気のないその場。
ま、まさか…もしかすると、兄貴。実家に帰ってるかも…?
いやいや…兄貴は卒業回生だから、卒論の研究とかで残ってそうだし…。
だとしても、こんな広いとこ…兄貴、どこ居んの?
キャンパスはここで合ってんの?
てか、そもそも兄貴は今日、学校に来てんの?
「あぁ…マジでどーしよ…」
馬鹿の癖に考えナシに動くモンじゃないな。
やっぱり劉についてきてもらえば良かった…。