青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第18章 良かった
腫れ上がった目を開くだけ開いて、真っ直ぐに氷室を見上げると、氷室は穏やかな笑みを見せる。
「分かった。頑張れ」
「ありがと。それと…」
私がもう一つ。と付け加える。
氷室は頭の上に「?」を浮かべて首を傾げた。
「紫原。お菓子でつれば大人しく付いてくと思うよ、多分。ちなみに昨日はうすしおとのりしおで悩んで、うすしお買ってた」
昨日の帰り道に寄ったコンビニで見た紫原の様子。
大量のお菓子を籠に詰め込んでいたが、最後の最後でポテチのうすしおとのりしおを見比べて、最終的にはうすしおを選んでいた。
私がそう言うと、氷室はクスッと笑う。
「ありがとう。参考にするよ」
それだけ言って、氷室は行ってしまった。
さあ、私も準備しないと。