青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第4章 痛いほど
一体皆して何を考えているのか。
私は疑る目を向けながら、口を尖らせる。
「…大体、最近何なわけ?一日中誰かしら付いて回るし…劉はいつものことだけど、アゴリラも福井ちゃんも。特におかしいのは紫原!」
「俺ー?どこがー?」
「おかしいじゃん。何でアンタまで私のクラスにわざわざ来るのか理解できないし」
「だって枝ちん、お菓子くれるじゃーん」
「…アンタに聞いた私が馬鹿だった」
額に手を当て、項垂れた。
紫原はただ単にお菓子目当てで来てるだけだった。
それもあまりにも頻繁に来るようになったせいか、最近では私の友だちまで餌付けしているザマ。
「…枝尾。最近なんか変わったことはないか?」
「アンタらがしつこく付いて回ることだよ」
アゴリラの問いに即答した。
「そーじゃなくてな…誰かに見られてる、とか。つけられてる、とか」
「ないよ。あったとしても、全部アンタらでしょ」
「モミアゴリラ。これ以上鈴佳に言っても無駄アル」
「足すな!!」
頭上で交わされる会話に、違和感を感じながら、ここ最近のことを思い出してみる。