青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第17章 守る騎士
差出人は、藍川華純。
細かくケアが指示されている。
「何で…こんな時まで…」
分かってたんでしょ?アンタは。
紫原の膝は限界だって。
分かってて、鉄平しか助けなかったんでしょ?
なのに、何でこんな時に?
紫原も紫原だ。
何で自分じゃなくて鉄平を優先したアイツの言うことをいつまででも馬鹿みたいに信じてんの?
「藍川は!アイツは一回アンタを見捨ててんだよ!?そんな奴のこと…いつまで信じてんの!?馬鹿じゃない!?」
「…枝ちん」
紫原の胸倉をつかみ、私は言う。
何で…!?陽泉のマネージャーは私なのに!!
こんなの…IHの時と全く同じじゃん!!
負の感情が消えたなんて、気のせいだった…!
まだ、私があの呪縛から解放されるには大きな…大きすぎるアイツの影が残ってる…。
「前にも言ったけど。俺にとって藍ちんは何があっても信じられる存在なんだよ」
「…っ」
「でも」
紫原は自分を掴む私の手を離させながら言う。