青春あやまち論anotherstory 【黒子のバスケ】
第17章 守る騎士
「試合終了ー!!」
スコアは72-73。
「……負け…た…?」
陽泉の…負けだ。
まただ。
また…私は負けた…?
整列する選手の姿を、ただ呆然と見ることしか出来ない。
「次は勝とうな、アツシ!」
「はぁ?いやだから…辞めるって言ってん…じゃん」
「そうか?けど俺には、そうは見えないけどな」
「お前はまだまだこれからじゃ!頑張れ!」
ベンチに戻ってきた五人は、前向きに「次」「これから」と口にする。
…はあ?
何、いい感じに終わったようにしてんの?
負けだよ?負け。
私は…藍川に辿りつく前に…あのパッと出の小娘に…負けた?
私はまた…あの『幻の六人目』によって負かされた?
「……認めない…」
「鈴佳?」
一人拳を握りしめ、俯く私。
「こんなの認めない…!何で!?どうして!?」
どうして私はいつも…。